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旧帝落ち地方公立大生のブログ

地方公立大学2年。品格があって、奥深く、それでいて分かりやすい文章を目指して綴っていきます。ある事象の背後に存在する本質を的確に捉え言語化して表現したりします。

「事前分配政策」-市民の政策関与に関して-

かつての僕は、自分が文科省のキャリア官僚になって日本の教育行政を変革するんだ!みたいな熱過ぎる思いと大いなる野望を抱いていたわけですが、


前述したような、努力のデメリットの大きさと、受験失敗、官僚組織特有の堅固な権力構造、既存の政治に対する失望、教育政策の暫定性、過酷な労働環境、知識偏重型試験の不適正、大学の実績からしてほぼ前例ない等々のさまざまな要因が合わさり、


今は“教育関連の分野で第一線で活躍したいとか途方も無く優秀な人達と凄いものを生み出したい”みたいなすごく抽象的な感じになってしまいました。


それでも政府や省庁の政策に関する関心は持ち続けているので、新聞📰やネットの記事を読んだり、パブリックコメント制度を利用して間接的に政策意思決定に関与したり(主に政策提言など)はしています。

《国全体が動くのは物凄く時間が掛かる
だからこそ自分にできる事は何か、少しでも一人一人が考えていく必要があると感じます》

https://www.e-gov.go.jp/help/public_comment/about_pb.html

公的な機関が規則あるいは命令などの類のものを制定しようとするときに広く公に、意見・情報・改善案などを求める手続をいう。公的な機関が規則などを定める前に、その影響が及ぶ対象者などの意見を事前に聴取し、その結果を反映させることによって、よりよい行政を目指すものである。


なんというか、政策変更の意図を判断しやすい大統領制の下にある国々とは違って日本の場合、政策の意図が見えづらいんですね。(もっとも庶民には分からないように恣意的にそうしている場合もある)


選挙制度自体にも問題点はあると思いますが、そもそも
『日本が市民社会として成熟しきれていない』点に問題の所在があると感じています。


そして僕が、最近わりと本気で良いなと思っているのがノーベル経済学賞を受賞したヘックマン教授も提唱する『事前分配政策』

〈恵まれない環境に生まれた子供は、技術を持たない人間に成長して、生涯賃金が低く、病気や十代の妊娠や犯罪など個人的・社会的なさまざまな問題に直面するリスクが非常に高い。機会均等を声高に訴えながら、私たちは生まれが運命を決める社会に生きているのだ。(中略)
生まれあわせた環境が人生にもたらす強力な影響は、恵まれない家庭に生まれた者にとって悪である。そして、アメリカ社会全体にとっても悪である。数多くの市民が社会に貢献する可能性を失わせているのだ〉

〈事前分配―恵まれない子供の幼少期の生活を改善すること―は社会的包容力を育成すると同時に、経済効率や労働力の生産性を高めるうえで、単純な再配分よりもはるかに効果的である。事前分配政策は公平であり、経済的に効率がいい〉『週刊現代』2017年1月28日号より


要するに、年少児のうちから格差は既に厳然と存在しているから、小中高とそれらの拡大が促進される前の段階で機会を平等に与えようと。

世代間の能力全体の底上げに繋がり、経済的にも優位にはたらくし良いことばかりです。


先進国全体で経済成長に期待が持てず少子化の進展が危惧されている中で、次世代を担う人材育成は喫緊の課題といえるのではないでしょうか。